あー、頭痛い。
こんにちは、頭痛には勝てない桜花さんってか秋玖君です。
昔から偏頭痛に弱く、頭痛が始まるとダメさに磨きがかかります。
うー、頭痛薬……。
あちらの世界では医師に処方して貰っていたから、こちらでも処方して貰った方が安心なんですが、病気知らずな秋玖君ですから掛かり付けの病院がなければ医師も居ませんよ。
今まで頭痛すら起こして来なかったのに何で……。
とりあえず地味に頭ズキズキするから市販の頭痛薬を飲んでおかないと。
救急箱の中あったかな……。
鎮静剤を求め、リビングで救急箱を漁っていた秋玖。
そこに今起きたのか恭弥が目を擦りながら現われた。
そして救急箱を漁っている秋玖の姿を見つけて、眠気が吹き飛んだのか慌てた様子で寄って来る。
「兄さん! どうかしたの!?」
急にかけられた大声に内心かなりビックリした秋玖ではあったが、頭に響くのでゆっくりと振り返り
「おはよう……。頭痛がするだけだ」
だから静かにしなさい。と言うかのように恭弥の口元に人差し指を当てる。
そして再度ゆっくりとした動作で救急箱に向き直り、鎮静剤を探す。
今までその様な兄を見た事が無かった恭弥は秋玖が触れた自分の唇に触れてしばらく動かなかったが、急にスクッと立ち上がり
「兄さん、待ってて! 今薬用意させるから!」
とだけ言い残すと自室に置いたままの携帯を取りに行ったのであった。
そんな恭弥にビックリしつつ、彼の言葉を反復してさらに頭が痛いと感じたのは言うまでもない。
(買って来させるって、恭弥さん……。今見つけたよ?)
とりあえず痛い頭を押さえながら、休日に走りにさせられる相手が可哀相だからと恭弥の部屋に向かう秋玖であった。
(薬買わせに行かせる電話より、どうせなら病院の予約を取り付けて貰おう。診察受けて薬処方して貰った方が安心だし)
移動しながら、秋玖はそういった事を思うのであった。
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